だからせめて、君は笑って [小説。]
こんにちはー。
電波を受信しましたので小説書きます←
何話か続けば良いなぁ。
結構暗いです。
今日は、雨が降った。
桜が流れていく。
傘なんて無い。
僕は走った。
「倉坂(クラサカ)、お父さんが――今、亡くなったそうだ」
その日は、中学校の入学式だった。
引っ越してきたばかりの町、新しい学校、知らない人。
どれも全て、僕にとっては新鮮で。
クラスを分けられたばかりではしゃいでいる生徒の前、新担任が言った。
「早く準備をしろ。お母さんが門まで迎えに来るらしい」
ざわり、クラスがどよめく。
鞄の中に新しい教科書を詰め込んだ。
「素直(スナオ)!」
母親が僕を呼んだ。
仕事の帰りだろうか。
黒のスーツを着たままだった。
心なしか目元を赤く染めていた母は、ぐいと僕を引き寄せると、彼女の同僚の車へと押し込んだ。
それからはもう、ただ呆然と、一人の人間の死を受け止められず、ただ、ただ呆然としていた。
事故死、だそうだ。
父は建築家で、今日は建築途中の建物を見に行っていたらしい。
硬く組まれていたはずの足場が崩れ、彼は頭を強打、即死だったそうだ。
あとはもう、ありふれた葬儀がとり行われ、僕は真新しい制服を身に纏ったまま人々の嗚咽を聞いた。
見慣れたアパートに帰り、かちり、電気をつけて自室のベットに座る。
案外涙は出なかった。
本当に父は居なくなったのだろうか。
信じられない、という方が大きかった。
幼きころに頭を撫ぜてくれた大きな手が、僕よりも随分と身長の高かった彼の全てが。
もう、ひやりと冷たくて。
ぷつり、電気を消しそのまま浅く、眠りについた。
がさり、音がして目が覚めた。
まだ朝早く、6時三十分ごろだろうか。
目を開けば、直ぐ傍に母が居た。
まだ少し早いよ、声を出しかけた。
その瞬間だった。
「どうして、貴方が居るの」
「…え」
「どうしてっ!」
ひゅん、風を切る音がした。
頬を痛みが走った。
つぅ、と滴る雫は紅く、紅く。
母の手には、カッターが握られていた。
「母さ……」
「私はお前の親じゃないお前は誰だお前なんてしらない!」
さぁ、と血の気が引いた。
ギラギラと光る目が、何処か獣じみていた。
きらりと光る刃物が振り下ろされる前に、僕は逃げた。
+++
暗い!
……けど続く予定です。
2008-12-09 18:08
nice!(2)
コメント(1)
トラックバック(0)
わお なんか怖い←
塾で怖い話で盛り上がってた所為かな((
私らのがっこって白い服の人出るのか(
まじで怖いって スズ助けて(´;ω;`) ←
by フレーク (2008-12-09 22:36)